東京都心のマンション価格が高騰しており、平均的なファミリータイプのマンションでは1億円を超えています。当ブログでも不動産価格の上昇を取り上げてきました。
住宅価格を国際比較するとどうなのでしょうか。
国内は都心・新築偏重で地方を中心に空き家が増加していることもあり、住宅価格は国際比較をするとまだ低調なのです。今回は国際的な住宅価格の比較について書きたいと思います。
経済協力開発機構(OECD)によると、収入と比べた住宅価格で日本はOECD平均を下回ります。「外国人の富裕層が都心のタワマンを複数買っている」という話は以前からありましたが、上昇している日本の不動産価格は外国人からはまだ割安に見えるようです。「外国人が海外に居ながら内見をしないで、日本の担当者とリモートで10億円の予算で都内の複数の不動産を買う」などということは、実際にある話です。
更に為替の円安傾向がより拍車をかけます。円安は足元でピークアウトしたとはいえ、相対的にはまだまだ円安水準です。不動産経済研究所によると、東京23区の新築マンション平均価格は1億円を超えてきました。割高に思える住宅価格ですが、割高か割安を表す指標である住宅価格収入比率(住宅価格÷1人当たり可処分所得)で日本はOECD平均を下回っています。コロナ禍以降の住宅価格の上昇率もOECD平均よりも一貫して低く、それには新築志向が根強い国民性が影響しているとの見方があります。
新築マンションが高騰すると割安さから中古市場が注目されますが、日本はまだまだ中古市場が低調です。国土交通省によると欧米の主要国では市場で流通する中古住宅の比率は80%前後ですが、日本は14%と大きな開きがあります。OECDによると、別荘を除く空き家率は日本が13%と米英よりも高く、新築住宅の着工数の人口当たりの空き家率の比較では日本の方が高いのです。
それでも都心の住宅価格は高いと感じるようになった人が増えたと思います。ですので、外国人にはもっと地方に目を向けてもらえるような取り組みが必要で、海外資金を地方に分散させることで特に地方で増えている空き家の利用にも繋がるはずです。
観光を通じて地方の魅力をSNSなどで発信する外国人は多いので、その一部が移住したり別荘として地方物件を購入するようになると、地方の住宅価格は下支えされる素地はあると思います。都心偏重が緩和されて地方に目が向き、地方から底上げされるような形で国際的に見た日本全体の住宅価格が上昇するならば、納得感が高まる日本人は多いのではと感じています。
株式会社アドワン・ホーム 代表取締役
古田 晋一
宅地建物取引士、公認 不動産コンサルティングマスター、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®︎認定者
新卒で入社した総合不動産賃貸業者にて賃貸仲介・管理業務等に従事したのち、住友林業ホームサービス株式会社にて不動産売買仲介を経験。
営業時代に最優秀個人売上賞(全社1位)をはじめとして住友林業グループ表彰(年間全社3位以内)を複数回に渡り受賞。店長・支店長時代には店舗損益予算達成率 全社1位、営業部長時代には部門損益予算達成率 全社1位を獲得するなど、各ステージで特別表彰を受賞。
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