2023.12.12 その他 代表ブログ その他

2024年問題 バス業界

2024年問題バス運転手人口減少高齢化国際興業バス

2023年も最後の月である12月中旬に入り、少しずつ2024年が近付いてきました。

皆様は「2024年問題」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?

 

複数の業界で2024年問題を抱えているのですが、今回はバスについて書きたいと思います。

不動産業を営んている私のブログですから、バスと言えば浴室のことかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、公共交通機関のバス業界です。

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実は近年、バス路線の廃止や減便が各地で相次いでいます。「都内ではなく、地方都市の話」だと思われがちですが、東京や大阪などの大都市も例外ではありません。国際興業バスが池袋駅東口発着のバスで、平日昼間の便を取り止めました。また大阪府の郊外では富田林市と守口市の民間路線バスが、2023年末から2024年春にかけてバス事業から撤退・路線廃止の予定です。

 

主な要因はバス運転手の高齢化が進み、定年退職や体力の衰えなどで退職・離職が増えて、必要なバス運転手の確保が進んでいません。もっともバス運転手を募集しても、全国のバス事業者の約9割が赤字路線という現状もあり、賃金水準が低めに設定されており求人募集をしても集まらないようです。2022年のバス運転手の平均賃金が399万円で全産業平均497万円よりも2割少なく、競合する大型トラック運転手の477万円よりも少ないのが現状です。

 

また、休日が不定期であったり、早朝又は夜遅くに乗車があるシフト勤務もあり、若い人からの人気が低いのが実態です。

そこで、大分県別府市では県外からの移住を伴う転居で、バスやタクシーの運転手として採用された場合は、60万円(単身者)〜100万円(複数人世帯)の交付金を給付する制度が期間限定であります。年齢制限や居住年数などの条件を満たす必要はあります。このような取り組みで応募は増えているようですが、交付金を給付するような取り組みはごく一部の自治体にとどまっています。

 

また、ローカル路線を維持する為に自治体が公金を投入したり、国も独占禁止法の特例法を設けてバス会社間での地域路線の統廃合を進める仕組みを始めました。しかし、日本では人口減少と高齢化が進むので、以前の当ブログで書きましたように自動運転バスを本格導入する法律やルールを設けたり、自治体が更に公金を投入して路線を支えるなどしないと今後も路線廃止や減便は進みそうです。

古田 晋一
この記事を書いた⼈

株式会社アドワン・ホーム 代表取締役
古田 晋一

宅地建物取引士、公認 不動産コンサルティングマスター、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®︎認定者

新卒で入社した総合不動産賃貸業者にて賃貸仲介・管理業務等に従事したのち、住友林業ホームサービス株式会社にて不動産売買仲介を経験。
営業時代に最優秀個人売上賞(全社1位)をはじめとして住友林業グループ表彰(年間全社3位以内)を複数回に渡り受賞。店長・支店長時代には店舗損益予算達成率 全社1位、営業部長時代には部門損益予算達成率 全社1位を獲得するなど、各ステージで特別表彰を受賞。

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