2026.09.12 管理 その他 FAQ

任売とは?意味や競売との違いをわかりやすく解説

任意売却競売不動産住宅ローン滞納差し押さえ引渡命令

任売とは、住宅ローンの返済が難しく、売却代金だけでは完済できない場合などに、債権者の同意を得て不動産を売却する「任意売却」の略称です。競売との違いやメリット、相談先までわかりやすく解説します。

 

住宅ローンの返済が滞り「任売」という言葉を目にして意味が気になっている方もいるでしょう。任売とは、債権者の同意を得て不動産を売却する「任意売却」の略称です。

本記事では、任売の意味から競売との違いやメリット、相談先までをわかりやすく解説します。

 

 

 

Q1: 任売とは何ですか?

 

任売(任意売却)とは、住宅ローンの返済が難しく、売却代金だけでは完済できない場合などに、債権者の同意を得て抵当権などを抹消し、不動産を売却する方法です。

 

出典:独立行政法人住宅金融支援機構「融資住宅等の任意売却」
 

任売の仕組み

 

住宅ローンを借りる際は、返済できなくなった場合に備えて、購入した不動産に「抵当権」が設定されるのが一般的です。返済が継続して滞ると、債権者が抵当権にもとづいて裁判所へ競売を申し立てる場合があります。

 

任売では、競売による強制的な売却に至る前に債権者の同意を得て、通常の不動産売却に近い形で買い手を探します。すでに競売手続きが始まっている場合でも任売が成立する可能性はありますが、手続きが進むほど競売申立ての取下げに必要な条件が厳しくなるため、早めの相談が重要です。

 

出典:BIT「競売申立ての取下げ」

 

債権者との調整から売却までの流れ

 

任売を検討する場合は、住宅ローンの債権者や任意売却の経験がある不動産会社へ相談し、任売を進められるか確認します。その後、不動産会社による査定を行い、債権者と売出価格などを調整しながら購入希望者を探します。

 

買い手が決まったら、債権者に抵当権抹消の承諾を得たうえで売買契約や決済などの手続きを進めます。通常の売却とは異なる調整が必要になるため、早めに相談しましょう。

 

 

 

Q2: 任売と競売の違いは何ですか?

 

任売と競売の大きな違いは、任売が所有者と債権者で調整しながら通常の不動産取引として売却を進めるのに対し、競売は裁判所の手続きによって売却が進む点です。

 

任売では売出価格や引渡時期を調整しやすい一方、競売では売却条件や手続きの日程を所有者が自由に決めることはできません。

 

裁判所主導か当事者間の交渉かという手続きの違い

 

競売は、裁判所が主導して不動産を売却する手続きです。売却の基準となる価格や入札の日程なども、裁判所の手続きに沿って決まります。

落札後も住み続けている場合、買受人が裁判所へ引渡命令を申し立て、発令要件を満たしていると認められれば引渡命令が出されます。それでも退去しない場合は、強制執行に進むことがあります。

 

一方、任売は所有者と債権者、不動産会社が調整しながら進める手続きです。売出価格や引渡のタイミングについても相談しながら進められるため、次の住まいや生活再建の準備をしやすくなります。

 

出典:BIT「売却基準価額」

出典:BIT「引渡命令」

 


 

Q3: 任売にはどのようなメリットがありますか?

 

任売の主なメリットは、競売と比べてより高い価格で売却できる可能性があり、残債の圧縮につながりやすいことです。また、競売と比べて引渡時期を調整しやすく、周囲に事情を知られにくい点もメリットです。

 

出典:独立行政法人住宅金融支援機構「融資住宅等の任意売却」

 

引渡時期を調整しやすい

 

任売では、債権者や購入者などと調整しながら売却を進めるため、競売と比べて自宅の引渡時期を調整しやすい傾向があります。

 

次の住まいを探す期間なども考慮しながら手続きを進められる可能性があるため、退去後の生活設計を立てやすい点は任売のメリットです。ただし、希望する時期が必ず認められるわけではないため、早めに相談しておきましょう。

 

周囲に事情を知られにくい

 

競売では、物件情報や「三点セット」がインターネットなどで公開されます。また、現況調査のため、原則として執行官による物件の調査が行われます。こうした手続きが行われることから、任売と比べると競売の手続きが進んでいることを周囲に知られる可能性があります。

 

一方、任売は通常の不動産売却に近い形で買い手を探すため、周辺の住民から見ても一般的な売却活動と区別がつきにくく、競売と比べて事情を知られにくい点がメリットです。

 

ただし、任売でも売却活動自体は行うため、周囲に知られる可能性が完全になくなるわけではありません。

 

出典:BIT「三点セット」

 

 

 

Q4: 任売を利用する場合、どこに相談すればよいですか?

 

任売による不動産の売却は、任意売却の実績がある不動産会社へ相談するのが基本です。借金全体の整理や法的な問題がある場合は弁護士や司法書士、情報収集をしたい場合は任意売却の支援機関など、相談内容に応じて窓口を選びましょう。

 

相談できる専門機関の種類

 

任売は、通常の不動産売却とは異なり、債権者との調整や返済に関する検討が必要になる場合があります。そのため、相談内容に応じて不動産会社、弁護士・司法書士、支援機関などを利用します。

 

不動産の売却を進めたい場合は不動産会社、借金全体を整理したい場合は弁護士など、目的によって適した相談先は異なります。自分だけで判断するのが難しい場合は、必要に応じて複数の専門家から意見を聞くことも選択肢です。

 

相談先の選び方

 

任売の相談先は、それぞれ得意とする分野が異なります。相談先ごとの特徴を以下の表で整理します。

 

相談先 主な役割 メリット 注意点
不動産会社

査定・売却活動・金融機関との調整

売却から手続きまでまとめて相談しやすい

任意売却の実績や対応範囲を確認する
弁護士

債務整理・法的な交渉

借金問題を含めて法的な対応を相談できる

不動産の売却は別の不動産会社が担当する場合がある

司法書士※

債務整理・登記などの手続き

借金や不動産に関する手続きを相談できる

対応できる業務の範囲を事前に確認する

支援機構

任売に関する情報提供・相談

任売に関する基本的な情報や相談窓口を利用できる

個別の売却や交渉まで対応していない場合がある

 

※債務整理に関する裁判外の和解などを司法書士が代理できるのは、法務大臣の認定を受けた司法書士に限られ、扱える金額にも制限があるため、事前にご確認ください。

 

相談先を決める際は、任意売却の実績だけでなく、費用や対応できる範囲も確認しましょう。無料相談などを利用して、説明のわかりやすさや対応内容を確認するのもひとつの方法です。

 

競売の手続きが進んでいる場合は時間の余裕が少なくなるため、早めに相談先を決めて動き出すことも大切です。

 

出典:e-Gov法令検索「司法書士法 第3条」

出典:e-Gov法令検索「裁判所法 第33条」

 

 

 

まとめ

 

任売とは、住宅ローンの返済が難しく、売却代金だけでは完済できない場合などに、債権者の同意を得て不動産を売却する方法です。競売と比べて通常の不動産取引に近い形で売却を進められ、引渡時期を調整しやすいなどのメリットがあります。

 

ただし、債権者との調整や手続きが必要になるため、一人で判断せず、早めに専門家へ相談することが大切です。

 

株式会社アドワン・ホームでは、任意売却を含む不動産売却の相談に対応し、必要に応じて提携する士業と連携しながら、状況に合わせたご提案を行っています。「返済が難しくなってきた」「まずは話を聞いてみたい」という方は、ぜひ無料個別相談をご利用ください。

 

古田 晋一
この記事を書いた⼈

株式会社アドワン・ホーム 代表取締役
古田 晋一

宅地建物取引士、公認 不動産コンサルティングマスター、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®︎認定者

新卒で入社した総合不動産賃貸業者にて賃貸仲介・管理業務等に従事したのち、住友林業ホームサービス株式会社にて不動産売買仲介を経験。
営業時代に最優秀個人売上賞(全社1位)をはじめとして住友林業グループ表彰(年間全社3位以内)を複数回に渡り受賞。店長・支店長時代には店舗損益予算達成率 全社1位、営業部長時代には部門損益予算達成率 全社1位を獲得するなど、各ステージで特別表彰を受賞。

最新記事

ONLINE MEETING

遠方の方やお時間の都合が合わせにくい方は
オンラインでのご相談も可能です。

お問い合わせフォームから希望の日時とご相談内容をお知らせください。
オンライン相談の流れは予約完了後のご案内メールにてお送りいたします。ご希望の方は、まずはお気軽にお問い合わせ下さい。

相談予約
個別相談会

首都圏エリア限定

個別相談会

自宅や職場などご都合の良い場所から、ビデオ通話を使用して、物件の購入・売却・賃貸はもちろん管理・投資・相続など不動産に関わることは何でもご相談できます。

早速相談する
お問い合わせ

CONTACT US

不動産に関するご相談がある方は
こちらからお問い合わせください。

お問い合わせ