少し落ち着いていたガソリンの価格が、最近また上がってきました。移動時にガソリンスタンドの価格表示を見ると、価格の上昇を肌で感じます。
精油所から輸送距離が長い長野県は、国内でガソリン価格が1〜2番に高い都道府県と言われていますが、同県ではレギュラーガソリンで200円(1リッターあたり、以下も同じ)を超える価格で販売するガソリンスタンドもあるようです。
ここ2年位の原油価格を見てみると、ロシアがウクライナに侵攻した際に急騰しました。ロシアは産油国ですが西側諸国によるロシア産原油の不買行動や、ウクライナ侵略による供給懸念が生じたことが大きな要因でした。しかし中国やインドなどが、(西側諸国が買わずに市場価格より安くなった)ロシア産原油を買うことなどにより、供給懸念が和らぎ原油価格は落ち着いてきました。しかし最近ではロシアが原油を減産しており、更にサウジアラビアが協調して減産するなどで、主にドル建てで取引される原油の国際価格は上昇基調です。
更に為替の円安が追い打ちをかけます。原油の殆どを輸入に頼る日本では、足元で進む円安基調は国内のガソリン価格を押し上げる要因になっています。
このような状況で日本政府は9月末までとしていたガソリン補助金を、2023年末まで延長するようです。
このガソリン補助金は2022年1月から始まりました。2023年6月から段階的に減額されていき、ピーク時は1リッターあたり40円の補助が出ていましたが直近では10円になっていました。私は自動車を使うので、ガソリンが安く買えるのは「有り難い」と思う反面、補助金はその分だけ国民の負担が長引くことになり、将来的に財源確保の為の増税や将来世代の負担増に繋がることになります。
ガソリン補助金は当初は900億円の予算規模で始めたと聞きます。その後の延長、延長で既に6兆円を超えたようです。政府は9月末で終了としていたガソリン補助金を、更に「年末までの延長」としていますが、むしろ来年も続ける可能性の方が高そうに見えます。「一体、いつまで続けるのだろう?」や「総額はいくらに膨らむのだろう」と不安さえ感じます。欧米でも同様に補助金を出すことがありますが、期間を区切って早期に終了することが多いです。
本来はガソリン価格が高くなれば公共交通機関のニーズが高まり、ガソリン消費が抑制されて価格が下るという市場メカニズムがありますが、ガソリン補助金によりそれがかき消されることに繋がります。脱炭素化の流れにも逆行しますし、「そろそろ補助金頼みを見直しても良いのでは?」と感じている私です。
株式会社アドワン・ホーム 代表取締役
古田 晋一
宅地建物取引士、公認 不動産コンサルティングマスター、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®︎認定者
新卒で入社した総合不動産賃貸業者にて賃貸仲介・管理業務等に従事したのち、住友林業ホームサービス株式会社にて不動産売買仲介を経験。
営業時代に最優秀個人売上賞(全社1位)をはじめとして住友林業グループ表彰(年間全社3位以内)を複数回に渡り受賞。店長・支店長時代には店舗損益予算達成率 全社1位、営業部長時代には部門損益予算達成率 全社1位を獲得するなど、各ステージで特別表彰を受賞。
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