ライドシェア

今年はサクラの開花が近年では遅かったのですが、都内ではソメイヨシノがようやく見頃になりました。

そして、弊社が入居する六本木ヒルズやその周辺には、多くのフレッシャーズが真新しいスーツに身を包み社会人デビューをしている姿を見ます。4月に入って、一段と春らしくなってきました。

さて、2024年4月からは一般ドライバーが自家用車などを使って有償で人を運ぶ、ライドシェアが一部地域で条件付きながら解禁されました。3月までは料金を取って人を運ぶには、第2種運転免許を持つ運転手と緑ナンバーの営業車両が必要で、一般ドライバーが自家用車を使って有償で運ぶのは「白タク行為」と呼ばれ禁止され、違反者は警察に逮捕されることもありました。これからも有償で人を運ぶと白タク行為で逮捕されることもありますが、地域や時間などのルールを満たした上で事前に届け出ることにより条件付きで解禁されたのです。

 

これは外国人観光客の増加やドライバーが高齢化で減少するなどが要因で、タクシーが足りていないことが引き金になりました。利用者側はライドシェアを推進する意見が多かったのですが、パイが奪われることや安全面での懸念などからライドシェアに反対するタクシー業界の意向もあり、更に一部の政治家の意見も活発化して議論は停滞する時もありました。

ちなみに前総理大臣の菅義偉議員や小泉進次郎議員などがライドシェア推進派として知られています。タクシー業界の代表者や国会議員、国土交通省、有識者などが集まり、現在も試行錯誤しながらの議論が続いています。

現在、ライドシェアが認可されている東京・神奈川・愛知・京都の4都府県の一部地域に加えて、4月8日からは札幌市・仙台市・さいたま市・千葉市・大阪市・神戸市・広島市・福岡市の8区域が追加されます。この12区域以外でも週末などタクシー不足が顕著な場合は、申し出があれば必要に応じて認可される見込みです。

欧米では既にライドシェアが導入されている国が多く、米国ではアプリでライドシェアの配車を依頼するのはかなり一般的になっています。対して日本は4月から解禁されましたが、地域や時間などに制約が多く、推進派と反対派から様々な意見が出ており、今後も試行錯誤しながら見直しされていくようで、配車アプリの改良も同時進行しています。

私のように利用する立場とすれば「流しのタクシーがなかなか拾えない」「タクシー乗場での待ちの時間が長い」ことなどで不満を感じることもしばしばあり、この状況ではどうしても供給不足と感じます。このライドシェア解禁によって、タクシー不足が解消されて適切な価格にて安心安全で利用することが出来ればと、個人的には思います。

この記事を書いた⼈

株式会社アドワン・ホーム　代表取締役
古田 晋一

宅地建物取引士、公認 不動産コンサルティングマスター、１級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®︎認定者

新卒で入社した総合不動産賃貸業者にて賃貸仲介・管理業務等に従事したのち、住友林業ホームサービス株式会社にて不動産売買仲介を経験。
営業時代に最優秀個人売上賞（全社1位）をはじめとして住友林業グループ表彰（年間全社3位以内）を複数回に渡り受賞。店長・支店長時代には店舗損益予算達成率 全社1位、営業部長時代には部門損益予算達成率 全社1位を獲得するなど、各ステージで特別表彰を受賞。