弊社は社用車を使用しているので、当然ながら給油の際にガソリンスタンドを利用します。ここ3年くらいでしょうか、給油の際にガソリン代が高くなったと感じることが多くなりました。
現在のガソリン価格には2022年1月から政府から補助金が出ており、都内では店頭価格は1リットルあたり概ね175円程度に抑えられています。補助金が無ければ200円近くになるはずなので私も恩恵を受けているのですが、日々の仕事や生活の中では今の価格に慣れてしまい、補助金の「ありがたさ」を忘れてしまうこともあります。補助金が無ければ1リットル200円が相場なのです。
イランとイスラエルの紛争など中東情勢の緊張もあり、ガソリン価格は高止まりしている印象です。更には中東情勢だけでなく為替が円安で推移しているのも、国内のガソリン価格への影響が大きいです。
直近のガソリン価格は2021年比では2割近く高いのですが、海外から見ると違って見えるようです。というのは、ドル建てベースでは主要7カ国(Ḡ7)の中では最も安いのです。国際エネルギー機関の3月の調査では、Ḡ7で一番高いフランスよりも日本は3割安く、Ḡ7の中では一番安いのです。
国際的に見ても現在、Ḡ7でガソリン補助金を出しているのは日本と英国だけです。利用者としては助かりますが、ガソリン補助金は本当に必要なのでしょうか?
ガソリン補助金と併せて実施してきた電気・都市ガス料金の補助金は2024年5月末で終了します。国民のほぼ誰もが使う電気・ガスへの補助金を終了して、ガソリンへの補助金を継続すると政府・与党は説明しますが、ガソリンは誰もが使う訳ではありませんので政策的にいびつに感じます。
これまでの発表では4月末で終了予定でしたが、何度も何度も延長を繰り返してこの度は4月末から数ヶ月延長されることとなりました。そもそも2022年1月に始めた当初は3ヶ月だけの時限措置でしたが、その後はずるずると延長を何度も繰り返し、終了延長はついに今回で7度目となりました。
延長が恒例化されているように感じますが、政治資金問題などで支持率低迷が続く岸田政権の人気取り政策と見る向きもあります。補助金の予算は既に6兆円を超え、今後も再延長を繰り返せば更に膨張します。もちろんこのツケは増税や子供世代への負担増として国民に跳ね返ってきますし、政府が進める脱炭素化にも逆行します。補助金が無くなるとガソリン代が高くなって使用量が減るはずですが、これでは使用量が抑制されず脱炭素化が進みません。
このようなチグハグな政策ではなく、何度も延長をしないで終了時期を明確に決めて、しっかりとしたビジョンを示して欲しいと願います。
株式会社アドワン・ホーム 代表取締役
古田 晋一
宅地建物取引士、公認 不動産コンサルティングマスター、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®︎認定者
新卒で入社した総合不動産賃貸業者にて賃貸仲介・管理業務等に従事したのち、住友林業ホームサービス株式会社にて不動産売買仲介を経験。
営業時代に最優秀個人売上賞(全社1位)をはじめとして住友林業グループ表彰(年間全社3位以内)を複数回に渡り受賞。店長・支店長時代には店舗損益予算達成率 全社1位、営業部長時代には部門損益予算達成率 全社1位を獲得するなど、各ステージで特別表彰を受賞。
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