私は一戸建てに住んでたこともありますが、今はマンションに住んでいます。一戸建て・マンションのどちらに住んでも、建物にはメンテナンスが定期的に必要になります。
今回は分譲マンションの大規模修繕の際に、注意したいことについて書きたいと思います。一戸建て住宅や賃貸マンションの所有者でしたら、所有者の裁量で修繕を検討出来ますが、分譲マンションの場合は、管理組合で理事長らの役員が主導して合意形成して進めていくことになります。
最近は資材価格や人件費などが上がって修繕費用が以前よりも高額になっており、予算を超過してしまうケースが増えています。積み立てた修繕積立金の総額が不足して、実施すべき工事が出来なくなるのです。
そうなると各区分所有者が毎月積み立てる修繕積立金の月額を値上げなどが必要になりますが、各住戸の家庭では最近の物価高や光熱費高などで、修繕積立金の値上げに対応出来ない住戸も出ています。分譲マンションの場合は家庭それぞれで事情が異なるので、管理組合としての合意形成が難しくなることもあります。
分譲マンション全体の修繕積立金の総額が少ないと、大規模修繕の際に全区分所有者が数十万円などと一時金を拠出して負担したケースが実際にありましたが、最近では管理組合で金融機関から借り入れるケースが多いようです。
以前、管理組合理事長だった私のお客様がおっしゃっていたのですが、「出し渋るお宅を何軒も伺って、『一時金を出して下さい』と言うのが、とても大変だったよ」とおっしゃっていました。お金を出す各区分所有者の出費も大変のようですが、管理組合の理事側の苦労や手間も大変なのです。その点では管理組合での借り入れはまだハードルが低いようですが、それでも各区分所有者が負担する修繕積立金の月額も値上げしないと借入金返済が出来なくなるので、今後の管理組合の運営を考えると大変であることに変わりありません。
「それでは大規模修繕の工事を遅らせよう」と考えてしまいそうですが、それはマンションの劣化が進行することになるので、借り入れをしてでも早く大規模修繕をする方が良いようです。但し防水や塗料などは進化して保証期間が長くなる傾向にあるので、省く工事と行うべき工事を振り分けて、高騰する工事費用にも上手に対応していきたいところです。
そして実際に足場を組んで大規模修繕工事が始まると、特に防犯に気をつけたいものです。過去に実際にあったのは工事が休みの日(日曜・祝日や雨天の日など)に、足場を使いカギが掛かっていない窓から泥棒が入るのです。
「うちはマンションの6階だから、窓からは誰も入れないよ」と考えて普段から窓のカギを締めていない方々などは、足場が組まれてもカギを締めていないケースがあるので特に注意が必要です。
株式会社アドワン・ホーム 代表取締役
古田 晋一
宅地建物取引士、公認 不動産コンサルティングマスター、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®︎認定者
新卒で入社した総合不動産賃貸業者にて賃貸仲介・管理業務等に従事したのち、住友林業ホームサービス株式会社にて不動産売買仲介を経験。
営業時代に最優秀個人売上賞(全社1位)をはじめとして住友林業グループ表彰(年間全社3位以内)を複数回に渡り受賞。店長・支店長時代には店舗損益予算達成率 全社1位、営業部長時代には部門損益予算達成率 全社1位を獲得するなど、各ステージで特別表彰を受賞。
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