日本政府はコメ価格高騰の解消に向けて、緊急時の為に備蓄するコメを柔軟に市場へ放出できるように運用を変更します。昨秋の私のブログでもコメ価格高騰について書きましたが、ようやく政府は重い腰を上げたようです。
今回は備蓄米放出について書きたいと思います。
先日発表された東京都区部の消費者物価指数で、コメ類は前年同月比で70.7%上昇し、比較可能な1971年以降で最大の伸び率となりました。ファミリーレストランのロイヤルホストは、2月13日から値上げをします。2024年9月以来の値上げですが、前回の値上げからまだ半年も経っていないのですが、またまた値上げとなります。運営会社は原材料費が全体的に上昇しており、コメ価格高騰だけが原因ではないとの見解ですが、コメ価格は要因の一つだと思われます。掲載写真はロイヤルホストのモーニング定食です。
コメの品薄状態から価格高騰を招き、備蓄米を放出を希望する消費者の声はあったものの、政府はこれまで放出に踏み切りませんでした。昨秋から収穫される新米が市場に流通すれば価格は落ち着いてくるとの見通しを示していましたが、価格高騰が長期化する可能性も視野に入れ、政府の見通しが修正された格好です。足元の収穫は不作ではないのですが、価格上昇を見込んだ一部の流通事業者がコメを抱え込み、市場の流通が滞っているのが原因と見られています。
流通網が多様化する中、幅広い流通事業者が一斉にコメを確保しようと動きました。最近ではJAを介さずに農家直売で直接仕入れる卸・小売企業も増えており、その一部が相場の高騰を見込んでコメを抱え込んでいるようです。商売とはいえ、流通させずに抱え込んでコメ価格高騰を招いているのは残念に感じます。
とはいえ、政府の見通しが甘かったのは否めません。識者(宮城大学名誉教授)からは「あまりに遅きに失した決断で、消費者の目をくらます対策に過ぎない。主食用に限らず、輸出用や飼料用も合わせて流通システム全体で改革をしないと、コメ不足の根本的な解決にはならない」と厳しい意見です。
大阪府知事なども昨夏に備蓄米放出を求めていましたし、当時の私も放出してコメ価格を抑制して欲しいと思っていましたので、「ようやく放出へ向けて動き出したか」と感じています。2024年10月に退任した前農林水産大臣が、退任会見で「備蓄米を放出しない決断に誤りはなかった」と発言されていましたが、今でも同じ気持ちなのでしょうか。
また、政府は事実上の減反政策でコメの生産抑制を続けています。生産抑制しなくても農家が年々減っているのが現状です。食糧自給率が低い日本で生産抑制を続ける必要があるのか、今回の騒動をしっかりと分析をして他の作物を含めて農政を抜本的に見直して欲しいと願います。
株式会社アドワン・ホーム 代表取締役
古田 晋一
宅地建物取引士、公認 不動産コンサルティングマスター、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®︎認定者
新卒で入社した総合不動産賃貸業者にて賃貸仲介・管理業務等に従事したのち、住友林業ホームサービス株式会社にて不動産売買仲介を経験。
営業時代に最優秀個人売上賞(全社1位)をはじめとして住友林業グループ表彰(年間全社3位以内)を複数回に渡り受賞。店長・支店長時代には店舗損益予算達成率 全社1位、営業部長時代には部門損益予算達成率 全社1位を獲得するなど、各ステージで特別表彰を受賞。
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