近年、金(ゴールド)の価格が上昇しています。
金は「有事の金」などと呼ばれることがあり、世界情勢が不安定になると買われる傾向にあります。ロシアがウクライナへ侵攻したり、イスラエルがイランに攻撃をしたりなどの情勢不安の影響も大きいと思われます。危機時は株式などのリスクが高い金融資産が売られ、相対的に安全資産とされる金を買う動きが活発になりやすいです。
今回は上昇している金価格について書きたいと思います。
金価格は日本国内では消費税込みで1キロあたり約1700万円前後で取引されています。三菱マテリアルや田中貴金属工業などの取引業者では売値と買値で価格差があるので、売値と買値をひとくくりに出来ませんが、概ね1700万円くらいになりました。
写真は250グラムバーが2本で500グラムあるので、850万円くらいの価値があります。この金が私の所有物なら嬉しいのですが、実は私の先輩の所有物です。先輩は500グラムではなく「2〜3キロくらい買っておけば良かった」と言っていました。それもそのはず、20年で10倍以上に上昇しているからです。

金などの貴金属の国際価格としてはキログラム単位ではなく「トロイオンス」という単位で計量され、1トロイオンスは約31.1035グラムで米ドル取引が国際標準となっています。米ドル建てが国際標準なので、円安になると日本国内の金価格は上昇要因なので、数年前よりも円安となっている点も国内金価格が高くなりやすいです。
直近の国際価格は1トロイオンスが3350ドル前後となっており、2024年初め頃と比べても1年半で5割超も上昇しています。値動きも大きくなっており、田中貴金属工業は2025年7月1日から、1日1回だった店頭価格の公表を1日2回にしました。短時間で大きく変動することが多くなり、午前のみから午後も公表して1日2回に増やし急変動に対応します。
かつては、金(ゴールド)よりも白金(プラチナ)の方が高値で取引されていましたが、白金は自動車の触媒(マフラー)という工業品としての需要もあり、電気自動車(EV車)などの普及で触媒需要が減退する白金よりも、流通が限定される金価格が白金価格を追い越してしまい、今ではそれが定着してしまいました。
クレジットカードなどでは、ゴールドカード、プラチナカード、ブラックカードなどがあり、ゴールドカードよりもプラチナカードの方がグレードが高いとされていますが、貴金属の取引価格としてはプラチナよりもゴールドの方が高くなってしまいました。
金(ゴールド)は銀(シルバー)と比べても価格差が広がっており、金は銀の100倍になりました。また、中国やインドは婚礼の際に金製品の指輪などを贈る慣習があるなど、中国やインドでは金のニーズは元々高かったのですが、そこに最近は新興国などの中央銀行が金を大量に買っており、2024年の採掘量の3分の1にのぼる金を購入しており需給が引き締まっています。
地政学リスクの高まりもあり、金が買われやすい地合いが続きやすいと思われますが、価格の変動幅が大きくなっており、材料次第では急落する可能性もあるので、取引の際は注意が必要です。

株式会社アドワン・ホーム 代表取締役
古田 晋一
宅地建物取引士、公認 不動産コンサルティングマスター、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®︎認定者
新卒で入社した総合不動産賃貸業者にて賃貸仲介・管理業務等に従事したのち、住友林業ホームサービス株式会社にて不動産売買仲介を経験。
営業時代に最優秀個人売上賞(全社1位)をはじめとして住友林業グループ表彰(年間全社3位以内)を複数回に渡り受賞。店長・支店長時代には店舗損益予算達成率 全社1位、営業部長時代には部門損益予算達成率 全社1位を獲得するなど、各ステージで特別表彰を受賞。
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